「運動神経がよい」と「運動能力が高い」

 運動神経がよいということは、運動の力が高いということを意味するのでしょうか?

 

自分は「運動能力が高い≠運動神経がよい」だと考えています。

 

 というのは、運動能力は運動体力、運動技術と運動神経の組み合わせでできていると思われるからです。たとえ運動神経が悪くても、体力的に優れていれば、よい成績を出すことが出来ます。特に幼少期などにおいては、みな運動技術はまだそれほど獲得されておらず、行う運動は複雑ではなく、走る、投げる、支える、跳ぶなど単純な動作能動が多いため、体力勝ちできることが多いのです。特に早熟な子、成長の早い子はほかの子より体力で勝っており、体力勝ちできることが多いです。

 

また特定の競技を習っていたりすれば、その競技の技術については、習っていない子より技術力が高いのは普通です。

 

 運動能力は運動体力、運動技術と運動神経の組み合わせで構成されますが、どれかが優れていればよい結果を導き出すケースは多いので、結果を見れば運動能力が高いと見えることが多いのです。でも結果は必ずしも、運動神経のよさを示していません。むしろ幼少期に体力勝ちして優秀と見えた子が、第2次成長期を迎えて体力差がなくなったことにより、勝てなくなることも多いように思います。これがいわゆる「昔天才、今唯の人」と呼ばれるような結果を導き出しているのではないかと考えます。

 

 以上のことから運動能力が高いということと運動神経がよいということは一致していないと考えています。