第7回 空中で膝を曲げる

 ジャンプする際、膝を曲げる人が多いですが、これはあまりよくないです。

 膝を自分で曲げるのは、地面でのジャンプと同じ感覚だったり、膝を曲げると脚の位置が上がりますのでなんとなく高く跳んでいる気がするのでしょう。

 でも跳躍高さは地面から離れた際の初速度で決まってしまいますので、空中で膝を曲げても高く跳ぶことはできません。むしろ最高到達点は低くなります。

 なぜかどいうと膝を曲げると足の位置が高くなります。そのため重心の位置が上方にずれるからです。さきに述べた跳躍高さというのは、重心の運動を意味していて、重心の移動量を指しています。重心の位置が上がるということは相対的に頭の位置は低くなるのです。つまり目で見た高さは膝を曲げると低くなり、膝を伸ばした方が頭の高さは高くなるのです。

 垂直跳びの測定を行う場合も同じで、上げた手の指先が届くのは膝を伸ばしておいた方がよいのです。