膝落ちは腰を痛めやすい

 

 膝落ちではしばしば腰を痛めます。その理由は前回書いた様に姿勢制御が難しいためです。

 

 関節の両側が直線的になっている状態(伸ばした状態)を角度180度とすると、膝落ちでは、足首関節は180度、膝関節は90度、股関節は180度であることが理想的です。しかし膝関節が90度を超えている場合下図のように大腿は前傾していることになります。

 このような状態で、上半身を垂直に保とうとすると腰を反らせるしかありません。

  さらに、大腿が前傾しているため、ベッドの弾性力は斜めに働き、矢印線で描いた様に水平成分を持つことになります。この水平力は重心を前に動かす作用を作り出します。その動作は、胴体を曲げる働きをしますので、腰を反らすようなたわみを発生することになります。

  姿勢制御と重心を前方に動かす動作が同時に起こるため腰を痛めやすいのです。