腰落ち・背落ち・腹落ちによるたわみ

 トランポリン競技では、脚での着地以外に、腰落ち、腹落ち、背落ちがあります(バッジテストにある膝落ちやよつんばい落ちはトランポリン競技では原則使用できない)。

 これらの姿勢で着床すると跳躍高さが減ります。これについても考えておきます。

 腰落ちは多少違いますが、腹落ちや背落ち(フラットバック)は線状に重さがかかります。実際は違うかも知れませんが、線状に均等に重さwがかかる場合、数のようなモデルになります。このような荷重モデルを分布荷重といいます。

 この場合中央で最大のたわみがδ生じます。その大きさは以下のようになります

  δ=wb×(8L^3-4L・b^2+b^3)÷384EI

 

 ここでwbは体重を示しますので、1点集中荷重におけるPと等しい値となりますので、

  δ=P×(8L^3-4L・b^2+b^3)÷384EI

となります。

 

 トランポリンの幅を3m、b=1.5mとすると、δ≒0.501P/EI、前回の1点集中荷重の場合、δ≒0.542P/EIとなり、1点集中荷重の場合に比べて小さくなっていることがわかります。2点集中荷重の場合0.4Lとするとスタンスは0.2L、L=3mとすると、スランスは60cmになりこのケースは多少広すぎるかもしれませんが、このケースでは、δ≒0.531となります。このことから、足で着地する集中荷重にくらべて、分布荷重はかなりたわみが減ることがわかります。