第22回 シャトルゲーム会を競技会にしてはいけない(2)

 塩野尚文先生の著作『エアリアル・トレーニング 子どものトランポリン運動』の「6.指導上の留意事項」の「A.エアリアル・トレーニングの基本的な考え方」の「⑦ シャトル・ゲームと競技会」ではシャトルゲームについて以下のように説明しています。

 “たとえ何百人参加し様とも、30名以内のグループ分けをし、そのグループごとに競い合い、あくまでエアリアル・トレーニングの総仕上げの場、卒業試験に留めておくべきである。“

 

 まず、エアリアルトレーニングの卒業試験がシャトルゲームであるということです。つまりバッジテスト1級合格はトレーニングの終了を意味していません。これは、バッジテストがトランポリンの基礎種目の習得を目的としたものではなく、シャトルゲームを通じて体をコントローする能力を身に着けるものであることを意味しています。

 つぎに、参加者が多くなっても一番を決める競技会ではないということです。これはシャトルゲームが卒業試験であり、一番を決めるためのものではないので、全員の中で一番を決めるようなことをしてはいけないということです。名称が似ていますが、社会人の行うシャトル競技が日本一を決め結果を記録するのと異なり、一番を決めるものではないという違いがあることに注意しなければなりません。