トランポリンは中心に向かって力が発生する

 さて前回、単純梁の傾斜角について書きましたが、前回の図のようにa≠bのときは、傾斜角が発生する(0でない)ことがわかります。 

 反発力は傾斜角に対して直角方向に発生します(図中太線矢印)。b>aの時、θは正の値(時計回り)となりますので、右斜め上に力が発生します。この力は破線矢印のように垂直方向と水平方向に分解できますので、傾斜角があるとトランポリンの弾性力の一部が水平方向に働くことになります。

 そのため、中心がからずれた地点で跳ぶと、たわみ角が発生し、自然と中央側に向かう力が発生するのです。

 

注1)この斜め上に起こる力を利用すると回転(宙返り)を掛けやすくなります。

注2)中央に向かって水平力が働くため、複数人で跳ぶと自然と中央に移動し、衝突する事故が起こりやすくなりますので、トランポリンは原則一人で利用します(指導者が補助する場合は除く)。