段階練習37.反動閉脚跳び②(反動運動)

 反動閉脚跳びは①「肩を中心とした腕の左右軸回り後方1/2回転」、②「背筋によるのけぞり」、③「反動を用いた、上半身の左右軸回り前方1/4回転+下半身の左右軸回り後方回転」、④「上半身の左右軸回り後方1/4回転+下半身の左右軸回り前方回転」です。

 普通の閉脚跳びは②の運動はありませんので、それだけ1跳躍の間にしなければならない動作が増え、それに対して高い跳躍が必要となります。

 また、①の腕の振り上げも閉脚跳びの理想型はまっすぐ上まで腕を上げてから閉脚跳びを行いますが、この動作が不十分でも普通の閉脚跳びはできます。しかし、反動閉脚跳びではしっかりと腕を振り上げ、更に後方まで引きつける必要があります。そこまでしなければ反動閉脚跳びとしては有効ではありませんので。

 そして腕を引きつけることにより腕の分だけ重心が後方にずれますのでそのままでは後方に倒れ込みます。だから、カウンターバランスをとるために、下半身も後方に引きつける必要があります。こうしてのけぞった姿勢が完成し、その反動を用いて一気に閉脚跳びを行うのが、反動閉脚跳びです。

 きちんと上半身と下半身の引きつけが等しく行えないとバランスを保てませんので、バランス能力が最も必要となる運動です。また、高い跳躍と素早い動作がなければ、実施できない種目ですので、スピードとバランス能力の開発に役立つ運動です。