第13回 バッジテストは他のスポーツ特に球技を想定している

 塩野尚文先生の著作『エアリアル・トレーニング 子どものトランポリン運動』の「6.指導上の留意事項」の「A.エアリアル・トレーニングの基本的な考え方」の「①目的はトレーニング」ではエアリアルトレーニングの目的として以下のように説明しています。

 “「将来のスポーツ活動のためのエアリアル・トレーニング」をうたえば、対象はその地域の小学1~3年生全員となり、学童のサッカー、野球、バレー、バスケットと学年を異にし、さらにそれらの指導者から感謝さえることになる。

 将来、サッカー・野球の選手にしようと考えている母親も、低学年の間にスイミングに通わせ泳ぐことを教えている。どんな小さな町でも水泳教室が廃ることはない。このことを参考にすべきである。“

 上記のようにエアリアルトレーニングの目的は、他のスポーツとくに球技を想定して、空中でのトレーニングを行うことを目的としています。たとえではスイミングスクールが挙げられていますが、水泳が水中トレーニングとすると、トランポリンは空中トレーニングなのです。他の多くのスポーツは陸上で行います。水泳とトランポリンは陸上では得られない運動を経験させることになるのです。しかも、多くの球技は水中で行うことはありませんが、そのほとんどはジャンプして行う運動が含まれています。つまり空中運動が行われるのです。しかし、幼少期には初来行う球技で実施するだけの高さ・滞空時間を自分で跳躍するだけの筋力が十分備わっていません。そのためもっとも運動神経が発達する幼少期に十分な空中での運動経験ができないのです。それを補い、将来に備えておくものがトランポリンによるエアリアルトレーニングなのです。