第8回 トランポリン運動の運動処方

 塩野尚文先生の著作『エアリアル・トレーニング 子どものトランポリン運動』の「Ⅵ.エアリアル・トレーニング 子どものトランポリンの運動処方」の「1.あらまし」ではエアリアルトレーニングの運動処方について以下のように説明しています。

 

 “エアリアル・トレーニング子供のトランポリンの運動処方のあらましを一言で表現するならば、次のようになる。

 「運動に関与する神経系の最も旺盛な発達を示す小学校低学年期間でに、できるだけ多くの空中動作を経験させ、さらにその経験よって習得した空中動作を使ったシャトル・ゲームを経験させる。」

 このことによって、最初はできなかった多くの空中動作ができるようになった事実と、さらにそれらの空中動作をシャトル・ゲームの形で自由自在に使いこなせるようになった事をもって、空中で自分の身体を自由にあやつる能力が身についてと判断する。

 具体的な運動処方として、子どもたちに経験させておきたい35種目の空中動作を、10種目の連続運動からなるバッヂ・テスト種目(5級~1級)の中に、より簡単なものから順に閉じ込め、そのバッヂ・テストを5級から順に合格させていくことによって、35種目の空中動作を経験させ、習得させる。“

 

 ここで注意すべきは、シャトルゲームにより空中で自由自在に体を操る能力が身についたと判断するということです。このことは、バッジテストだけでは自由自在に体を操る能力が身についたとは言えないということです。しかし現状では多くの地域特に東日本地域ではシャトルゲーム会はほとんど開催されていません。これはバッジテストがレクトラのための指導法として用いられてきたためと考えられます。