第38回 「単元8 スポーツの素養づくり子どものトランポリン運動(エアリアル・トレーニング)」より(29)

「単元8 スポーツの素養づくり子どものトランポリン運動(エアリアル・トレーニング)」の「10.バッジテストの合格基準」では、引き続き以下のように説明しています。

 “このような低い基準に統一してもスポーツの素養づくり全体に悪影響を及ぼす心配はない。なぜならば、バッジテストは5級~1級に至るまで、順次基礎からの積み上げになっている。たとえ4級を非常に低い習熟度・レベルで合格できたとしても、3級に進むには、その基礎となっている4級の習熟を必要とするからである。

 最後に1級を大変低い習熟度で合格できたとしても、次のシャトルゲームを楽しく遊ぶためには、更に全体の35種目の習熟度を高めなければならない。“

 

 バッジテストの合格基準は、上記にあるように非常に低く設定されています。そのため“合格できたとしても”さらに合格済みのものを練習して、“習熟度を高め中ればならない”のです。

 

 これは前回書いた様に能力が身についたのを確認したので合格ではなく、安全上最低限の練習をしたことを確認したので合格としているためです。そしてこのような低い合格基準によるテストに合格しても、トランポリン愛好者として、よりいろいろな種目(バッジテストにある35種目以外の種目など)を実施するには、合格していても不十分です。むしろもっと高い合格基準を設けた試験を実施すべきなのです。それを目的としてトランポリン愛好者向けに新しく創設されたのが、「競技検定」なのです。名称に「競技」とついていますが、これは「スポーツ」とほぼ同義の使い方です。競技検定は、選手になる人だけではなく、愛好者(レクトラ)を含むトランポリンというスポーツのためのテスト制度なのです。つまりバッジテストは愛好者用ではなく、愛好者用は競技検定なのです。