トランポリンの採点法

 トランポリン得点はTスコア(滞空時間)、演技点(Eスコア)、難度点(Dスコア)の3つの合計点で争われます。

 トランポリン競技の基本は「より高く、より美しく」です。競技会で行われる選手宣誓でもこのキーワードが盛り込まれていることが多いです。

 より高くを得点化したのが、Tスコアと呼ばれる跳躍(滞空)時間を得点化したものです。Tスコアは陸上や水泳のように機械で計測します。また跳躍高さは演技点でも評価されており、高さが落ちると演技点(Eスコア)の減点対象となります。つまり高さはTスコアと演技点で2重に評価されることになりますので、「より高く」演技できることがトランポリンでもっとも重要なポイントです。

 演技点は高さの減少も考慮されますが、「より美しく」を審判により得点化したもので、姿勢の美しさ、高さの変化のほか、跳躍位置(水平位置)、「開き」の位置、伸身姿勢の維持などを総合的に判断して、1種目ごとにジャッジされています。このほか10種目終了時の着地についても審査対象となり、10種目+着地が演技点の評価対象となります。演技点は各審判が1種目ごとに1点満点から0.1点刻みで減点する減点方式が採用されており、10種目合計で10点満点となっています。

 採点方法は、現在のところ、5人の審判が採点をし、各審判の演技点合計点のうち最高得点と最低得点の2つをカットした中3名の審判の演技点の合計が演技点となります(現在各種目ごとに5人の審判の中央値を採用し、その値を採用する方法に変更しつつありますので、東京オリンピックの際にはその方法に変更されていると思われます)。

 難度点は種目ごとに難しさを得点化したので、原則として捻りについては180度毎、縦回転については90度毎に0.1点、1回宙返り(360度回転)ごとに追加で0.1点加点となっています(3回宙返りについては更に0.1点追加)。このひねりと縦回転の回転数が難度点となっています。

 なお、姿勢による加点もあり、レイアウト(伸身)とパイク(蝦型、屈伸)で360度以上の宙返りを行った場合、宙返り1回分ごとに0.1点加点されます(ただし、720未満の捻りを伴う宙返りでは姿勢による加点はない)

 

 

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