トランポリンの指導法

 日本体操協会ではトランポリンの指導法を目的に合わせて3種類作成しています。今回はそれについて説明します。

 まず目的について説明します。

 トランポリンというスポーツを愛するものをトランポリン愛好者と呼びます。トランポリンの愛好者のうち競技志向の強いものをトランポリン競技者あるいはトランポリン選手と呼び、競技志向の低い愛好者をレクレーショントランポリン(レクトラ)と呼びます。

 前回説明したようにスポーツとしての利用法以外に、トランポリンを利用することがあります。トランポリン滞空時間が長く取れ空中での運動をすることができる身近な装置だからです。

 この特性を用いて、日本体操協会(作成当時は日本トランポリン協会)では、子どもの運動能力向上を目的としたトランポリンエアリアルトレーニング(トランポリンバッジテストとして世間には知られている)というトレーニング方法・指導法を作成しています。この目的は運動神経向上の著しい幼少期にトランポリンによる得られる空中運動経験を経験させることにより、主に球技系スポーツの素養づくりを行うものです。つまりトランポリン以外のスポーツを将来愛好する人のためのトレーニング・指導方法です。

 また社会人がトランポリンをレクレーションスポーツとして楽しめるように、普通のトランポリン競技とは別にトランポリンシャトル競技というニュースポーツを生み出しています。このトランポリンシャトル競技は全国スポーツリクリエーション祭の正式種目となっており、全国スポレク祭現在が行われなくなった今でも全国大会が行われています。このシャトル競技や社会人向けの指導法として段階練習表(普及版)という指導法を作成しています。

 最後に、トランポリン競技愛好者(選手およびトランポリン競技の裾野となる子供のレクトラ)向けの指導法として、トランポリン競技検定というシステムとその指導法を用意しています。

 以上のようにトランポリンの指導法には、トランポリン以外のスポーツを愛好する子ども向けのトランポリンエアリアルトレーニング、社会人とトランポリン愛好者向けの指導法、主に子どものトランポリン愛好者を対象としたトランポリン競技検定という3種類の指導法が用意されています。

 

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