並列ばね

 前回は直列ばねについて書きましたので今回は並列ばねについて書きます。

 これも理科で習ったと思いますが並列ばねの全体のばね定数は以下の式となります。

  K=k1+k2

 

 バネが3本以上ある場合は

  K=k1+k2+k3+・・・・+kn

 となります。トランポリンにおいては、スプリングが並列ばねに当たります。ミドルサイズなら100本、国内製競技用トランポリンなら112本または116本、現在競技で広く使われているユーロトランプなら120本のバネが並列に並んだものとしてモデル化できるのです。

 通常ばねの個々のばね係数は製造誤差を無視すればすべて同じですので、1本のスプリングのばね定数をkとすると、ユーロトランプの場合のスプリング部分のばね定数は120kとなります。

 日本製のゴライアス(セノー製品)の場合ばねの本数は116本ですので、フレームに合わせてスプリングを116本張った場合、1-116/120=0.033、つまり3%強程度ユーロトランプ(120本)よりスプリング部分のばね定数は低くなっていることになります。それでも固いと言われていますので、スプリング1本のばね定数を3%程度下げても、ユーロトランプに近づけることはできないことがわかります。