段階練習23.腰落ち-1/2捻り立つ(ハーフスタンド)(3)

 前回、「腰落ち」の姿勢から頭の位置が下降する「よつんばい落ち」や「腹落ち」より上昇する「膝落ち」の方が、恐怖感が少なく安全であるということを説明しました。そのため、段階練習23の「腰落ち-1/2捻り立つ」は段階練習14,15よりも先行しても大丈夫ではないかということを書きました。今回は、段階練習6の「腰落ち-1/2捻り膝落ち」と比べてどちらが安全かということについて書きます。

 段階練習4の「膝落ち-立つ」のところで説明したとおり「膝落ち」は調整できる関節部分が腰のみであり、危険度が高い姿勢です。このため、「腰落ち-立つ」は段階練習3、「腰落ち-膝落ち」は段階練習5となっており、「腰落ち」状態から「立つ」が「膝落ち」より先行しています。つまり捻りを伴わない場合、「膝落ち」より「立つ」の方が安全ということです。これは捻りを伴ってもあまり変わらないと思われます。さらに段階練習5は「腰落ち-1/2捻り膝落ち-腰落ち-立つ」という4種目連続ですので、より難度が高くなっています。

 以上から考えて、「腰落ち-1/2捻り立つ」のほうが段階練習5の「腰落ち-1/2捻り膝落ち」に先行してもよいのではないかと思われます。

 というわけで、「腰落ち-1/2捻り立つ」が段階練習23に配置されているのは、段階練習24の「スイブル」に取りかかる直前に、“高い跳躍”をして必ず練習しなければならない種目として、直前におかれたものではないかと思われます。つまり、たとえ「腰落ち-1/2捻り立つ」が簡単だからといって、そしてもし習得済みであっても、「スイブル」を練習するときには必ず、“高い跳躍”により「腰落ち-1/2捻り立つ」を練習してからとりかからなければいけない種目となっているものと判断できます。