バッジテスト5級時点でバッジテストと競技検定を選択しなければならないのはなぜか?

 トランポリンを始めるときにトランポリンが本当に好きか、トランポリンの適性があるかなどはわかりませんし、最初からトランポリン選手になるためにトランポリンを始める人は今のところほとんどいません。トランポリンはマイナー競技であり競技そのものが知られていませんし、運動神経が良くなる、バランスが良くなる、楽しそうなどの理由で始める人がほとんどだからです。

 だから最初は万人向けのバッジテストを処方します。しかし何回も書いてきたようにバッジテストの反復練習を最小限に抑えているため、トランポリン競技で必要な高い跳躍や美しい姿勢などの基本は習得できません。そのため、将来もっと高度な技(背落ちや宙返りなど)に挑戦したくなっても、基礎ができていないのでできないのでできないということになります。つまりバッジテストを進めるとトランポリンというスポーツからは遠ざかってしまうのです。だからトランポリンというスポーツそのものをしたい人(トランポリン愛好者=トランポリン選手+レクトラ)は、早めにトランポリン用の練習を始めることが望ましいのです。

 だから、バッジテスト5級ができるようになった時点で、トランポリンを愛好していくのかそうでないかを判断し、トランポリンを愛好するなら競技検定を、トランポリンは運動嫌いを直すきっかけにしたい、運動能力向上、バランス能力向上、体幹強化、他のスポーツのための補強と考えるのなら(トランポリンというスポーツを長く続ける予定はないのなら)、バッジテストを選択し、エアリアルトレーニングが終了したらトランポリンはやめる方向で行くのかを選定することにしているのです。

 もともとエアリアルトレーニングはトランポリン愛好者のためのものではなく、主に球技系のスポーツを将来行う子どもに対して、跳躍力がないが運動神経が発達する時期である幼少期に空中運動能力を身に付けさせるためにつくられたもので、トランポリンによるトレーニングを10歳ぐらいまでに終了し、ゴールデンエイジと呼ばれる技術習得に最も適した10代前半に本格的に球技スポーツに取り組めるように作られたものなのですから。だから、トレーニングが終了したらやめることにもなっているのです。


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