位相-腕の位置

 以前書いた様に姿勢により重心位置は変わります。

 現在のトランポリン競技では宙返りに入る前にアクションジャンプといって腕の運動を予備ジャンプと切り替えて行うことが普通に行われています。予備跳躍では着床時に腕は下していますが、宙返りに入る際には腕を上げた状態で入るのです。腕の動きを回転運動とするとちょうど180度ずれた状態となります(このような動きを位相が180度ずれると言います)。

  腕を上げると、腕の重さの分だけ重心が高くなります。重心位置が高いということはそれだけ不安定になりやすくなります。つまり予備跳躍より不安定な姿勢で宙返りに入ることが現在のトランポリン競技では行われています。

  なお、このようなことを行うのは、腕を下から振り上げて入るとトラベルしやすいことや、振り上げてから入ったのでは、その分開きが遅れて演技点が出ないことが理由のようです。