No.70(2009年12月)

 No.68(2009年3月)にも書かれていましたが、事故に関する情報が得られるのは非常にまれです。でもマスターズの事故については、人づてに聞いております。このような状況は日本トランポリン協会でも同じようです。

 No.70号9~10に「登録選手団体の義務について」という記事が掲載されています。そのなかで、「重大な事故(傷害)が数件発生しておりますが、当該団体からの報告ではなく伝聞でしかなく」と書かれていることからもわかります。

 そこで、1週間以上の入院を伴った事故については、報告を義務としています。また傷害保険加入を証明する資料を登録時に必要としています。

 重大事故の発生防止は重大事故を調査すればよいというものではありません。ヒヤリハットの法則を考えれば、小さな事故を調査することで大事故の発生は防げるものといわれています。つまり重大事故だけではなく、小さな事故(ほんとは事故になりそうになったものから調査することが望ましいのだが、その報告を義務化するには全国的な組織による報告マニュアルなどの整備が必要で、現状ではそれは過大すぎる作業と思われるので)、すなわち医療機関に受診したまたは傷害保険を利用した事故についてはすべて報告するようにした方がよいのではないかと考えています。

 また、組織が日本体操協会となりましたので、体操競技におけるトランポリン事故も含めて調査することが、より安全なトランポリンになると思われますので、体操競技部門とも連携して調査していただけることも望みます。