スポッターについて2(スポッターが受傷した場合)

 中田選手のように落ちてきた選手を助けようとして、受傷する事故は少なからず起きていると思います。実際地方大会でまるでプロレスを見ているようなシーンを目撃したこともあります。

 スポッターがけがをした時、選手に過失があれば、過失責任が発生します。選手の過失とは無謀な挑戦、調整不足・練習不足の演技種目の実施など、またバランスを崩した時中断するか続行するかの判断ミスなども過失となりえます。選手自身の感覚ではなく客観的に見て問題なかったかどうかが法律上では検証されることになります。

 競技会では、No.61200611月)に書かれているように、器具の性能差による影響により練習通りの演技の実施が難しいこともあります。事前の練習でできないものを無理やり行った場合などは、やはり判断ミスとも言えます。当日の体調不良なども含めて当日の状況に応じて選手は難度を下げるなどの安全対策を行う義務を負っています。

トランポリンは個人競技でけがをするのも自分自身の責任そう思われがちですが、トランポリンでは安全対策として、スポッター制度を採用しています。場合によっては自分自身のけがではなく、スポッターという第3者に危険を及ぼす可能性があると常に心がけておかなければなりません。