バッジはなぜテスト当日渡されないのか?

 比較をするとわかりやすくなりますので、トランポリン愛好者・競技者のための競技検定と比較をしてみましょう。バッジテスでは合格者にはバッジが与えられます。一方競技検定ではワッペンが与えられます。しかし1か月前後たってから配布されるバッジテストとは異なり、競技検定では検定当日にワッペンが授与されることになっています。つまりバッジテストと競技検定では運用方法が変えられています。

 これはなぜでしょうか?

 競技検定では上級を合格すると、原則として今までいたクラブをやめなければなりません。なぜなら普及指導員という指導者では競技検定上級・バッジテスト1級までに盛り込まれたトランポリン基礎種目しか指導することができないことになっているからです。それ以上のトランポリン種目を指導してもらうには、トランポリン段階練習表(普及版)31番以降の種目が指導できる「コーチ」資格を持つ指導者のいるクラブに移らなければならないからです。つまり競技検定上級の合格者は原則として今まで所属していたクラブ(競技検定クラブ)を卒業し、より専門的な指導ができる競技専門のクラブに入学する必要があるからです。つまり、合格した時点でクラブをやめてしまうので、合格時点でワッペンを渡さなければ、事務作業に不都合が出ます。

 これに対して、バッジテストは1級合格が卒業ではなく、1級合格して初めて参加できるようになる、卒業試験に相当するシャトルゲームを行うことになっています。つまり1級合格の段階ではクラブをやめないことになっています。だから試験当日ではなく後で渡しても問題ないので、あとで渡すことになっています。

 ちなみにエアリアルトレーニングの卒業試験に相当するシャトルゲームについても、シャトルゲーム会を機に退会することが想定されますので、後日渡すようなものは作られていません。すべての作業がシャトルゲーム会で完了するようになっています。

 以上の様に、いつ卒業かを考慮して渡すタイミングを変えてあるのです。

なお、試験当日ではなく、あとでバッジを渡すことには、普段練習をしている教室内で渡すことになります。みんなの前でバッジを渡されることは名誉のあることですし、テストを受けるレベルに達していない子供に対しては憧れとなり、練習の動機づけになる効果があるからではないかと思われます。

 

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