予選得点の持越し

決勝進出者は予選の得点の低いものから試技を行います。つまり、予選1位のものは決勝では一番最後に試技をすることになります。試技順が遅いということは、前に選手の得点を見て試技をすることが出来ますので、その点については有利となります。

 地方大会では予選の得点を持ち越せる場合もありますが、通常の大会では予選の得点は試技順に反映されますが、得点自体は持ち越しません。つまり決勝の試技だけで最終的な順位が付きます。

 予選の得点が持ち越せる場合、予選上位者ほど有利になりますし、試技順も後なので、前の選手の得点を見て難度構成を考えることもできます。予選1位のものは他の選手の結果を確認して、自分の出せる得点を予測し、難度を押さえるという安全策がとりやすくなります。逆に言うと予選の順位の低いものが逆転を狙うにはより難しい種目に挑戦していかなければならず、失敗しやすくなります。

 予選の得点を持ち越せない場合でも試技順が後ろの方が有利なのは変わりませんが、予選の得点がない分、決勝進出者間の条件は近くなるということです。

 だから、演技点が出ないけれど難度点が出る選手は、演技点の比重が高い予選を下位で通過しても、決勝では逆転がしやすくなっています。