危機感の原則の3つの恐怖心と種目の難しさにもとづいて、段階練習は構成されています。では3つの原則の優劣はどうなっているでしょうか?
実は原則2は段階練習帳の構成にはあまり反映されていません。原則2は段階練習の構成の中よりも各段階のより細かい部分に関わるもので、実際指導する際には原則2を最優先して指導するとよいと著者は考えています。
残る原則1と原則3ではどちらが優先されているのでしょうか?これは原則3の方が優先されているようです。というのは、原則3に最も関わる背落ち系の技は一部の例外を除いて、普及指導員の指導範囲である段階練習の30番までに含まれていないことからわかります。
まとめますと、優先順位の高い方から原則2-原則3-原則1になると考えられます。そして、場合によっては種目の難易度よりも、危機感の原則を優先して段階練習は構成されています。
1.垂直跳び(ストレートジャンプ)-チェック(停止)
2.1/2捻り跳び(ハーフピルエット)
3.腰落ち(シートドロップ)-立つ(スタンド)
4.膝落ち(ニードロップ)-立つ
5.腰落ち-膝落ち-1/2捻り腰落ち-立つ
6.腰落ち-1/2捻り膝落ち-腰落ち-立つ
7.抱え跳び(タック・バウンス)-ジャンプ
8.よつんばい落ち-よつんばい落ち-立つ
9.よつんばい落ち-1/2捻り腰落ち-立つ
10.開脚跳び(ストラドル・パイク・バウンス)-ジャンプ
11.よつんばい落ち-腹落ち-膝落ち-立つ
12.腰落ち-よつんばい落ち-よつんばい落ち-立つ
13.よつんばい落ち-腰落ち-立つ
14.腰落ち-1/2捻りよつんばい落ち-立つ
15. 腰落ち-1/2捻り腹落ち-立つ
16.閉脚跳び(パイク・バウンス)-ジャンプ
17.1/2捻り腰落ち(ハーフシート)-立つ
18.1回捻り跳び(ピルエット)-ジャンプ
19.腰落ち-腹落ち-立つ
20.膝落ち-腹落ち-立つ
21.腹落ち(フロントドロップ)-立つ
22.腹落ち-腰落ち-立つ
23.腰落ち-1/2捻り立つ(ハーフスタンド)
24.腰落ち-1/2捻り腰落ち-立つ(スイブル・ヒップス)
25.1/2捻り腹落ち(ハーフフロント)-立つ
26.腹落ち-1/2横まわり腹落ち(ターンテーブル)-立つ
27.膝落ち-倒立-膝落ち-倒立(ドンキーキック)
28.腰落ち-1回捻り腰落ち(ローラー)-立つ
29.腰落ち-水平背落ち
30.1回捻り腰落ち(フルシート)-立つ
※ 実態としてドロップ(○○落ち)の状態から立位状態になるものについては段階練習帳では「ジャン プ」と書かれているものは「立つ」として扱いました。またレクレーショントランポリン(シャトル競 技含む)やバッジテストでは日本語の名称が正式には使われますが、トランポリン競技では異なる呼び 名(外来語)で呼ばれるのが一般的なものについては、併記してあります。
※ 段階練習23については段階練習帳では「1/2ひねって立つ」という名称になっていますが、トランポリンシャトル競技では「1/2捻り立つ」になっています。シャトル競技での混乱を避けるため、本ブログではシャトルで使用する名称を用い「1/2捻り立つ」と表記しています。