段階練習2 1/2捻り跳び(3)

 

 1/2捻りとびの3回目です。今回は停止です。

 

 テニスでは回転力を停めるには、地面から反力を受けて回転を停めることができます。フィギュアスケートでは氷上は摩擦が少ないとはいえ、摩擦力が発生していますので、着地すれば、摩擦力により回転は減速できます。しかしトランポリンではトランポリンに着床して反力を得ようとすると、足首や膝の負担が大きく、捻挫の危険性が高くなりますので、トランポリンでは回転を停止させてから着地する必要があります。すなわちトランポリンでは回転を停止させる技術が非常に重要です。

 

 それでは、反力や摩擦力を使わないで、回転を停めるにはどうすればよいのでしょうか?さて、前回のテーマは回転を維持することでしたが、維持すること停止することは相反することですので、停止するには維持するのと反対のことを行えばよいのです。

 

 前回、回転を維持するためには、まっすぐな姿勢を作って回転半径を小さくし、又軸を作るとのべました。つまり、回転を停止させるには、回転半径を大きくするか、軸を壊せばよいのです。

 

 腰を引けば回転半径は大きくなりますし、腰を引くということは軸を崩すことにもなりますので、腰を引くと急激に回転は止まります。捻りが下手な人は腰を引くことが多いです。でも腰を引いた状態で着地すると今度は安定して着地できません。着地の際にはまっすぐトランポリンに落下する必要があるからです。

 

 トランポリンで回転を安全に停止させるには、腕を使って回転半径を大きくすればよいのです。他のスポーツでは加速する方法はよく行われますが、摩擦などがあるため減速はあまり意識されません。一方トランポリンでは、加速する・減速するという回転をコントロールする2つの技術を身につけられます。