バッジテストを取り巻く環境(普及元年~2011年)

 普及元年として大きな改革が行われましたが、改革はそれで終わりではありません。

 普及元年以前は3つあるのに「競技」と「普及」の2つに分類し、「普及」のなかに社会人向けと、子供向けの指導法が作られていました。「普及」の中に特に、「シャトル」として、社会人向けの専門部門が作られていました。このときは、選手向けの指導法はありませんでした。

 普及元年では「競技」が「競技普及」、「普及」が「運動普及」と名称が変わりました。

 「競技普及」を行う上で必要な選手育成の指導法がつくられ、また従来「こどものレクレーショントランポリン」としてあまり大きく取り上げられなかった部分が、「宙返りを含まない競技選手育成」と名称が変わり、「普及」「競技」のどちらか曖昧だったのが、正式に「競技普及」に位置づけられました。

 一方、「普及」については、普及元年以前から勧められていました障害者向けのトレーニングも「運動普及」の重要な部分として位置づけられました。また、「シャトル」として専門部門になっていた社会人のレクトラが縮小され専門部門でなくなり、代わって子供向けの「バッジ」が専門部門として作られように方向性が示されました。つまり、この時点ではバッジの比重が大きくなっています。

 さらに、普及元年以降にも改革は続いており、「社会人のレクトラ」も「こどものレクトラ」同様、「競技普及」へ配置換えをする方向で進んでいます。つまり、「競技普及」は選手育成1本から選手育成とレクトラの2本立てになり、「運動普及」の中心は、こどものエアリアルトレーニングで、それに障害者向けのトレーニングが2つ目となってきています。    

 この分類は言い換えれば、シャトル競技を含めてトランポリンというスポーツの愛好者が行うトランポリン競技(競技普及)と、トランポリンという器具を使ったトレーニングを行うトランポリン利用(運動普及)という分類となります。この分類は非常にすっきりする分類だと思います。

 こうなった背景には、エアリアルトレーニングの重要性がより認識されたものと思われますし、「競技普及」、「運動普及」両方に携わる事になった普及指導員が非常に期待されていることがわかります。